カツラを「運命」にする勇気

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「カツラに踏み切れず悩んでいる時間が不毛だ」という話は前回のエントリーに書きましたが、今回も「悩み」に関する話です。

あれでもない、これでもない、自分に本当に似合うカツラ、自然に見えるカツラ、絶対にバレないカツラ……。

そんなカツラを探し求めてサイトを巡ったり、Instagramに流れてくる広告を見てるうちに時間が過ぎ去っていく。

気持ちは分かります。運命のカツラに出会いたいですよね。

でも、断言します。そんなものはありません。

100%満足できる運命のカツラなんてこの世には存在しない。

いや、0.001%ぐらいは100%満足できるカツラに巡り会える人がいるかもしれません。

しかし、悲しいことにそんな理想のカツラに巡り会えたとしても、遠くない未来に別れは訪れます。

すべてのカツラは消耗品だからです。

目次

人毛カツラも人工毛カツラも等しく劣化する

人毛は言わずもがなで使えば使うだけ脱色もしますし、毛も切れやすくなるでしょう。

どれだけ人工毛が劣化しない素材だとしても、ベースの部分の劣化は避けられない。ベースの部分が裂けてしまうことなんて全然ある話です。

それに人毛と人工毛に関わらず、使っていれば毛は抜けます。普通に抜けるんですよ。

そんな状態になることはまずないけど、100年使ったら毛は0本になっているはずです。毛のないカツラはただのハゲヅラ。

そうなんですよ。カツラは劣化するんです。なので買い替える必要は絶対に出てくる。

あなたが次に手に取るカツラは、10年後にはあなたの頭の上には乗っていない。別のカツラに乗り換えているはず。

これこそ生涯の伴侶となる運命のカツラが存在し得ない理由です。

不老のカツラ、過老するあなた

また、カツラは劣化はしますが、年は取りません。

トンチみたいな話ですが、まぁ、最後まで聞いてください。

10年経つとカツラは劣化はしていても不老ですが、あなたはガンガン過労……ではなく「過老」している訳ですよ。

40歳の時に黒々でふっさふさのカツラをかぶったとしても、50歳のあなたが頭に乗せていると不自然に見えるものになっているはずです。

つまり、カツラはライフステージに応じてマイナーチェンジをしていかないといけないのです。

毛の密度や白髪の混入率、おでこの出し方など、このあたりは10年後は絶対に変えなくちゃいけない。

これが自然の摂理。あなたは老いる。でも、カツラは老いない。

人間の老いとカツラの若さのミスマッチが、街で見かける「あの人、カツラじゃない?(ヒソヒソ)」な人の正体です。

なので、あなたが次に頭に乗せるカツラは運命のカツラではない。

あなたに自然なカツラを見分けられない理由

「でも、それでも買うなら少しでもかっこよくて自然な見た目なカツラがいいじゃないか」

そう仰る方もいるでしょう。それはその通り、間違いありません。せっかく買うなら良い物が良いですよね。

でも、改めて考えてみてください。あなたは買う前に自然なカツラかどうか見分けられますか?

無理じゃない?

通販で買うような激安ウィッグならまだしも、皆様が買うのを悩むようなカツラって、基本的にあなたの頭の形に合わせたオーダーメイド商品です。

オーダーメイド商品って、買った後に頭の上に乗るものなんですよ。

いくら説明を聞いて、良いイメージが持てたとしても、いざかぶってみたら「ちょっとイメージと違うなー」ってなるのなんて、全然ありえる話です。

買ってみないと分からないんですよ。乗せてみないと、かぶってみないと、そのカツラが自然かどうかなんて分からないんです。

やはり「運命のカツラ」を探すのは不毛な行為なのです。

目の前にあるカツラを「運命」にする決意

亡くなってから90年近く経つのに、現在に至るまで卓越した知見とその深い洞察力と思想が広く世に知られる心理学者アルフレッド・アドラー。

アドラー心理学を解説した「幸せになる勇気」の中で、著者の岸見一郎・古賀史健の両氏は「愛」についてこのように述べています。

誰かとの出会いに「運命」を感じ、その直感に従って結婚を決意した、という人は多いでしょう。しかしそれは、あらかじめ定められた運命だったのではなく、「運命だと信じること」を決意しただけなのです。

岸見一郎 / 古賀史健 著「幸せになる勇気」

運命なんてものはありません。

あなたに必要なのは目の前にあるカツラを「運命にする」という決意です。

頭に乗ったカツラをよく観察しましょう、大切に扱って、丁寧にスタイリングして、自然に見せるような努力をしましょう。

その努力が、あなたの頭の上に乗ったカツラを「運命のカツラ」にするのです。

あ、でも、そんなに身構える必要はないですよ。どうせ数年後には買い替えることになるんで笑。

皆様に光り輝く人生が訪れることを祈念しております。

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